はじめに:エンジニアのイヤホン選び、終わらない探求

「仕事用のWindows PCと、プライベートのiPhone。Web会議と音楽鑑賞をシームレスに行き来したい…」 「仕事に集中したいけど、家族の声や宅配便には気づきたい…」 「趣味のジョギングでも安心して使いたい…」
現代のエンジニアにとって、イヤホンは単なる音楽を聴くための道具ではありません。仕事とプライベートを横断し、集中とコミュニケーションを両立させるための重要なパートナーです。
私自身も、長年愛用したAirPods Proの音割れをきっかけに、この複雑な要求を満たす「理想のイヤホン探しの探求」を始めることにしました。
この記事でわかること
- なぜ私が数ある選択肢の中からSoundcore AeroFit Proを選んだのか、その選定基準
- 一人のエンジニアが1年間、仕事とプライベートで徹底的に使い込んで分かった、リアルなメリットとデメリット
- 特にエンジニアが気になる「マルチポイント接続の挙動」や「Web会議でのマイク品質」についての詳細なレビュー
- このイヤホンが「買い」な人、そして「別の選択肢を考えるべき」人
私がイヤホンに求めた「エンジニア的」な絶対条件

まず、私が今回のイヤホン選びで何を重視したか、その要求仕様を共有します。皆さんのイヤホン選びの参考にもなるはずです。
- 【必須要件】
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- シームレスなマルチポイント接続
- 仕事用PC(Windows)とスマホ(iPhone)を切り替え操作なしで使いたい。
- オープンイヤー型
- ジョギング中の安全確保と、在宅勤務中に家族の気配を感じられること。
- 防水性能
- ジョギング中の汗や急な雨に耐えられること。
- 操作性
- イヤホン本体で基本的な音量調整ができること。
- シームレスなマルチポイント接続
- 【任意要件(できれば)】
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- 1日中つけていても疲れない装着感と、十分なバッテリー。
- 【不要な要件】
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- ノイズキャンセリング機能(今回はオープンイヤーが前提のため)。
【1年使用レビュー】エンジニア視点で見るAeroFit Proの実力

◎ 期待以上!WindowsとiPhoneを自動で行き来するマルチポイント接続
この機能こそ、私がAeroFit Proを選んで最も満足しているポイントです。
- 求めていた体験
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iPhoneで音楽を聴きながら仕事中、PCにTeams会議の通知が。PCで会議に参加すると、音楽が自動で一時停止し、イヤホンの接続がスムーズにTeamsの音声に切り替わった。
この一連の流れが、手動でのBluetooth接続切り替えを一切必要とせずに行われます。エンジニアの「集中」と、チームとの「コミュニケーション」を全く途切れさせない、まさに求めていた機能でした。
◎ Web会議も問題なし!驚きのマイク品質と「HHKB」タイピング音
- 検証環境
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Google MeetとMicrosoft Teamsを使用し、自宅の静かなリモートワーク環境でテストしました。
- マイク品質
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会議の相手に確認したところ、「声は非常にクリアに聞こえる」との高評価でした。オープンイヤー型はマイク性能が懸念されがちですが、全く問題ありません。
- 【エンジニア向け深掘り】
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さらに、「キーボードのタイピング音などは聞こえますか?」と尋ねたところ、「全く気にならない」との回答でした。ちなみに私が使用しているキーボードは「HHKB Professional HYBRID Type-S」ですが、その独特の打鍵音も相手には届いていないようです。これは、メカニカルキーボードを愛用するエンジニアにとって大きなメリットです。
○ 集中と開放感の両立。オープンイヤー型の光と影
- メリット
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装着していることを忘れるほど自然で、長時間の装着でも圧迫感がありません。家族の声や宅配便のチャイムにも気づけるため、在宅勤務との相性は抜群です。
オフィスで利用する際も、耳を塞がないので、イヤホンをしたままでも同僚と自然に会話できるという大きなメリットがあります。
- デメリット
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やはり、周囲が騒がしい場所(電車内など)では音量をかなり上げる必要があります。また、「完全に集中したい」というシーンでは、物理的に音を遮断するノイズキャンセリング機能を持つAirPods Proに軍配が上がると感じました。
○ ジョギングでも外れないフィット感と、安心のバッテリー
- フィット感
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付属の着脱式バンドを使わなくても、1年間のジョギングで一度も外れたり、落ちそうになったりすることはありませんでした。
- バッテリー
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朝から晩まで充電を気にせず使える感覚です。これは精神的に非常に快適です。
「あと一歩!」と感じた2つの惜しい点

全体的に非常に満足していますが、1年間使ったからこそ見えてきた「ここが改善されれば完璧なのに…」という点も正直にお伝えします。
① 充電ケースの大きさとワイヤレス充電
- 大きさ
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ケースは少しだけ大きいと感じます。小型のバッグで持ち運んだりするには、もう少しコンパクトだと嬉しいところです。
- ワイヤレス充電
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このケースはワイヤレス充電に非対応です。私自身はデスク周りにワイヤレス充電環境を整えていないので不便には感じませんでしたが、スマートフォンなどをワイヤレスで充電している方にとっては、充電ケーブルが1本増えることになるので、デメリットに感じるかもしれません。
② 「自動耳装着検出」がないことによる、地味なストレス
AirPods Proに慣れていると、この機能がないことの不便さを実感します。自動耳装着検出がないのでイヤホンをケースから出していればデバイスと接続を継続する形になります。
- 具体的な失敗談1(誤再生)
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ジョギング後にイヤホンを洗い、タオルで水気を拭いている際に、意図せずタッチボタンに触れてしまい、音楽が再生されて驚くことがありました。
- 具体的な失敗談2(ゴースト接続)
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ケースに戻さずデスクに置いておくと、iPhoneとのBluetooth接続が切れません。その結果、「iPhoneで再生したはずの音楽の音が聞こえないな?」と思ったら、離れた場所にあるAeroFit Proからシャカシャカと音が流れていた、ということがありました。
まとめ:Soundcore AeroFit Proは、どんなエンジニアにおすすめか?

1年間使い込んだ結論として、Soundcore AeroFit Proは「特定のニーズを持つエンジニアにとって、最高の選択肢の一つ」と言えます。
こんなエンジニアに強くおすすめ
- 在宅・出社を問わず、仕事(PC)とプライベート(スマホ)の音声をシームレスに切り替えたい。
- Web会議でのマイク品質を重視し、タイピング音などを相手に聞かせたくない。
- 周囲の音も聞きながら作業したい(同僚との会話や、家族の気配など)。
- ジョギングなどのアクティビティでもイヤホンを使いたい。
こういうエンジニアは別の選択肢も検討すべき
- 騒がしいオフィスやカフェで、ノイズを遮断して集中したい。
- 充電環境をワイヤレスで統一したいミニマリスト。
- AirPodsのような「自動耳装着検出」の利便性を重視する。
私の個人的な満足度は非常に高いです。この記事が、あなたの「理想のイヤホン探し」のゴールになることを願っています。